
2019.03.25
香り纏う美しい記憶
『三大香木(さんだいこうぼく)』をご存知でしょうか。
三大香木とは、香りの強い花をつける3つの樹木のこと。
春は沈丁花(チンチョウゲ)
夏は梔子(クチナシ)
秋は金木犀(キンモクセイ)
日本では庭木や街路樹に使われていることが多く、
街でこの花の香りがすることで新しい季節を感じる方も多いと思います。
お花の香り以外にも、
雨のにおいで思い出すレインコートを着て遊んだ幼い頃の記憶や
久しぶりに訪れたレストランで、前回大切な人と食事をした楽しい記憶。
このように特定の香りを嗅ぐことにより、それにまつわる過去の記憶や感情が呼び起こされることを
『プルースト効果』といいます。
プルースト、とはフランスの文豪マルセル・プルーストの代表作「失われた時を求めて」の文中で、
主人公がマドレーヌを紅茶に浸した時、その香りがきっかけとなって幼少期の思い出が蘇ることから
香りによって記憶などが蘇ることを『プルースト効果』と呼ぶようになったといわれています。
春は青葉輝き花々が咲きそろう季節。
多くの花々が近代日本庭園を一層華やかにする「辻家庭園」は、
国指定登録風景文化財にして金沢市指定文化財でもあり、その美しさに多くの人を魅了します。
庭園の中にある全長5.5メートルの滝からは、そのしぶきから森林の爽やかな香りを運んでくれることでしょう。
花の香り満ちる季節。春。
毎年ある香りを感じることで大切な記憶をふと思い出す、そんな季節にしてはいかがでしょうか。
辻家庭園
http://restaurant.novarese.jp/tkt/
〒921-8033 石川県金沢市寺町1-8-48
ご会食・ご宴席のお問い合わせ 076-201-1124