気温が低くなると美しく色づく赤い実は、秋と冬だけの自然界からの贈り物。おいしそうな実がたわわに実るガマズミ、さらに小粒の実が集まったシキミア。サイズの異なる赤い実を組み合わせたシンプルなブーケは、フラワーブーケにはない特別な可愛らしさがあります。

シンプルなようでいて、奥深いのが花材のバランス。和名ではヒメリンゴとして知られるクラブアップルを入れてヘルシーでキュートに、ダークレッドのしなやかな葉をもつコンパクタレッドを合わせて大人っぽく可憐なイメージに。組み合わせるものによって多彩な表情が生まれます。ポイントは、花材をギュッと集めて密度は高めにコンパクトにまとめること。

秋から冬にかけてウエディングをする花嫁ならば、お色直しのドレスにコーディネートすることはもちろん、艶やかなきもの姿にも映えるはず。白い花が咲いた後に実る赤い実は、“実を結ぶ”という言葉があるように、ふたりのこれまでの歩みがひとつの形になったよう。宝石のような赤い実のブーケが、ふたりのハレの日に華やぎを添えます。