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WEDDING MAG

2019.02.28

幸せを願う祝宴のお料理

結婚式に招待されてまず思い浮かべるのが花嫁姿と式場の場所、そして当日のお料理ではないでしょうか。

パーティを通して提供され、気の合う仲間同士でお酒と共に楽しむ料理は、

結婚式を創る上で最も重要な要素の一つといえます。

 

ところで、ゲストへの感謝の気持ちを込めて用意するお料理はどんな風に決めていきますか?

お店の看板メニューから選んだり、ゲストの嗜好などに合わせて悩まれる方も少なくないと思います。

 

実はメニューを良く見ると結婚式ならではの食材が随所に散りばめられています。

それは「縁起物」と呼ばれるその名称や由来から、「災いを払う」「幸運を呼ぶ」とされる食材のこと。

お祝いごとやおめでたい席で、これから幸先のいい未来を祈願して取り入れられています。

今回は料理における「縁起物」について深い知識を持つことで、本質的なおもてなしに役立てていただければと思います。

 

 

 

鯛・出世魚

 

まずは言わずと知れた「めでたい」の語呂合わせで、結婚式の料理には定番で使われるのが鯛です。

鯛の赤色は神様が好む色、邪気を払う色とされていて、古来から神前に供えられてきました。

また、スズキ、ブリなどは成長するにつれ名前が変わる出世魚であることから、

先々の繁栄、出世を願う意味があります。

 

 

海老

 

「海の老人」と書き、長く伸びたひげと腰が曲がって丸くなった姿から、

「腰が曲がるまで長寿を願う」という意味が込められています。

また茹でると鮮やかな赤色になり、殻が鎧かぶとのように見えるため、力強さの象徴でもあります。

鮮やかな赤の発色で美しい彩のある料理になるため、

和洋さまざまな料理で、頭つき・殻付きのまま提供されます。

 

 

 

アワビの身を薄くそいで伸ばし、乾燥させた熨斗鮑(のしあわび)は古来より吉事の贈り物として使われていました。

薄く長く伸びるため、末永く発展する意味があり、

結婚式の引出物でも使うのし紙やのし袋で、その名残が受け継がれています。

 

 

ハマグリ

 

蛤の2枚の殻は隙間なくぴったり重なり、対になっているもの以外は絶対に合わないところから、

仲の良い夫婦の象徴として、また一生を1人の人と添い遂げる願いを込めて、

古来から結納・結婚式の膳でお吸い物などで取り入れられます。

 

こんな風に日本古来から受け継がれてきた「縁起物」を深く理解することで、

また新しい視点で大切な料理選びをお楽しみください。